年頭所感

新宮商工会議所

会頭 関 康之

  新年明けましておめでとうございます。
 令和になって初めての新年をお迎えし、皆様方がなお一層ご活躍される年でありますことを願いますとともに、旧年中の格別なるご指導・ご協力に心から御礼を申し上げます。
 さて昨年は元号が平成から令和に引き継がれた記念すべき新しい時代の幕開けの年でありました。また消費税が10月に8%から10%に引き上げられ、軽減税率制度が導入されるなど、大きな出来事があった年でありました。
 また一方で、昨年は各地でこれまで経験したことのない多くの自然災害が発生し、被災地では人々の生活、経済活動等に大きな被害が出ました。被災地の皆様には心から御見舞いを申し上げます。
 さて我が国経済は個人消費にはいまだ力強さを欠いているものの、米中摩擦等の影響もこれまでのところ限定的であり、民間投資は引き続き底堅く、日本経済は緩やかな拡大を続けています。また本年、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。多くの外国人が来日し、地方にも観光に訪れることが期待されております。関西国際空港・中部国際空港に比較的近い当地方にもその恩恵を受けられる機会があるのではないかと考えております。
 一方で、我が国は人口減少、少子高齢化といった構造的な問題、経営者の高齢化、後継者不足等による廃業の増加、人手不足等、多くの課題を抱えております。特に中小企業の人手不足は深刻な状況にあり、賃金が上昇する中、ITの導入、生産性や付加価値の向上に取り組むことがこれから不可欠になってくると思われます。  
 このような中、命の道で あり、経済活動、観光業に大きな影響を与える交通アクセスについて、昨年3月に新宮道路、紀宝熊野道路が新規事業化され、これにより当地方の悲願でありました紀伊半島一周高速道路がいよいよ現実となりました。今後も引き続き早期完成に向けて要望活動等を行って参ります。  
 また令和3年完成予定の文化複合施設については、中心市街地、商店街の活性化の核施設になることが期待されており、各関係機関とその活用方法について検討して参ります。
 当商工会議所といたしましても、これら様々な諸問題に積極的に取り組み、事業者の支援を行って参る所存でございます。これまでの経営改善普及事業の加え、経営発達支援計画、商工会議所行動計画に基づいた伴走型の経営支援をおこなって参ります。
 商工会議所は地域唯一の総合経済団体です。会議所の責務も複雑且つ多岐になっておりますが、「会員のための」、又、「地域のためになる」商工会議所を基軸として積極的な事業展開をしてまいりたいと考えておりますので皆様方のご協力を引き続きお願い致します。
 先行き不透明感ばかり強まる地域経済ですが、期待される皆様方と一緒になって考え、気運の高まる年となるよう、より一層のご協力と率直且つ建設的なご意見・ご提案をお寄せ頂きたいと存じます。
 今後とも、今まで以上に商工会議所活動へのご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様方のご繁栄をご祈念申し上げ、年頭の挨拶とさせて頂きます。


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